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Vol.40
2011年7月3日号
Theme:悲しみの遺産
Vol.41
2011年7月10日号
Vol.39
2011年6月26日号
ドゥブロヴニク旧市街町並み遠望
アドリア海の光と影

紺碧のアドリア海に映える赤茶色の屋根瓦。クロアチアのドゥブロヴニクは、ヴェネツィア、オスマン帝国など大国のひしめくなか、外交能力と商才によって自治を守り、東西交易で栄華を極めた海運国だった。「アドリア海の真珠」と称えられたほどに美しく、また、堅牢な城壁に囲まれた要塞都市でもあった。商人は利益で私腹を肥やすのではなく街のために使い、ヨーロッパでも最初期に薬局や孤児院、上下水道が造られた。その背景には高い理想と人道主義があったという。
1991年に始まったクロアチア独立戦争では街がかなり破壊されてしまい、ユネスコの危機遺産リストにものった。その後、独立を勝ち取って市民自ら復興に努め、現在は主要都市を中心に大変美しい街並を取り戻している。危機遺産指定も1998年には解除された。しかし、長距離バスに乗ってアドリア海沿岸の各地を旅していくと、通り過ぎる風景の中に、家屋の壁に残された蜂の巣のような銃弾の痕跡を見ることも珍しくなかった。まばゆい陽光が照らすかつての苦難に、胸が痛んだ。



MAP
国 名 : クロアチア
文化遺産/ドゥブロヴニク旧市街
文化遺産/ポレッチ歴史地区のエウフラシウス聖堂建築群
文化遺産/古都トロギール
文化遺産/スプリットの史跡群とディオクレティアヌス宮殿
文化遺産/モスタル旧市街の古橋地区

国 名 : ボスニア・ヘルツェゴビナ
文化遺産/モスタル旧市街の古橋地区
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