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Vol.15
2011年1月9日号
Theme:悠久の時を見つめて
Vol.16
2011年1月16日号
Vol.14
2011年1月2日号
悠久の眼差し/アブ・シンベル大神殿
私のライフワークはここから始まった
岩山の裾野を巡る小道を歩いていくといきなり視界が開け、大神殿の入口に鎮座するファラオの像が見えてくる。近づくにつれ像はぐんぐん大きくなり、20mもの巨大な全貌を現す。アブ・シンベルの建設を命じたラムセス2世像だ。神殿は年に2回、太陽光が最奥の至聖所まで差し込むように設計された。その日は「ファラオの即位日」と「太陽神の生誕日」だったそうで、当時の技術力の高さには舌を巻く。現在では、元の日付けより1日後の2月21日と10月21日になっている。理由は、アスワン・ハイダム建設による水没から免れるため神殿が現在地に移築された際、神殿の方向性は維持するよう努力されたのだが若干の誤差が生じたためという。
実は、この前代未聞の工事のニュースこそが私のライフワーク、世界遺産を巡る旅の始まりとなった。神殿がナイルの川底に沈む危機を、ユネスコが救済キャンペーンを張って救い、断片に分けてそっくりそのまま移築した。アブ・シンベルは、私にとって忘れられない大事な場所である。



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エジプト・アラブ共和国
文化遺産/アブ・シンベルからフィラエまでのヌビア遺跡群

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