Vol.56
2011年10月23日号
Theme:天井の美
Vol.57
2011年10月30日号
Vol.55
2011年10月16日号
永遠に色褪せない、光のモザイク
取材旅行から戻ると早速、撮影してきた写真の整理にとりかかる。パソコンのディスプレイに膨大な数の写真データを呼び出す。自然、建造物、動物、人物・・・。さまざまな風景や場面が並び、旅の空気がふっとよみがえる。
そんな写真群のアクセントともいえるのが、天井の写真である。宗教画が描かれたり、幾何学模様の装飾が施されたりした主に教会や聖堂などの芸術的な天井。仰ぎ見て、思わずシャッターを切りたくなる魅力に溢れる。
北イタリア、港町ラヴェンナにある古い聖堂に足を一歩踏み入れると、鮮やかなモザイク画に目を奪われた。ビザンチン帝国の支配下で繁栄を極めた5~6世紀に建てられ、その後町がさびれたために多くの建物はそっくり残されたという。背景に金箔を多用したモザイク画は、色大理石や色ガラスの小片(テッセラ)を数百万も並べて色の濃淡を出し、キリスト教の神秘的な抽象表現としてビザンチン帝国で発展した絵画技法だ。それは決して色褪せない永遠の絵画であり、絢爛たる「光の芸術」と呼ばれている。



イタリア共和国
文化遺産/ラヴェンナの初期キリスト教建築物群

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