週刊 世界遺産×地球への讃歌 - 雪化粧する黄龍 青い水景[中国]

vol.34
2013年12月22日

雪化粧する黄龍 青い水景

[中国]

vol.35
2013年12月29日
vol.33
2013年12月15日

青く澄んだ水で満ちあふれた
仙境のような美しい景観

■世界遺産登録名/黄龍の景観と歴史地域
 黄龍は九寨溝からひとやま離れたところにあるが、あいだには雪山が立ちはだかる。そのため大きく迂回してやって来た。1983年までは地図にも名前のなかった秘境である。
 スタート地点となる迎賓彩池の標高が3200m。これは富士山の八合目あたりに匹敵する。ここから標高3553mの五彩池まで、約3.7kmの道のりが景勝区として整備されている。一つひとつ姿形の異なる滝に水が流れ落ち、棚田状の池にエメラルドグリーンの澄んだ水があふれる景観は、息を呑むような美しさだ。
 とくに五彩池は、陽の光を浴びると金色に輝き、時間や角度によって黄色や緑、青色とさまざまに変化して、鮮やかな色相を見せてくれる。わたしが訪れたのは秋だったが、黄龍は思いがけず雪化粧をしていた。純白の雪のなかに浮かび上がった五彩池の青く澄んだ水景には、なんともいえない幽玄な雰囲気が漂っていた。
 池のほとりに建つ黄龍後寺は明代創建の仏教寺。いまも地元の人びとの信仰を集めている。静謐な空気が張りつめる仙境のような地は、まさしく祈りの場にふさわしい場所である。
富井義夫



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