週刊 世界遺産×地球への讃歌 - ロス・グラシアレス[アルゼンチン]

vol.9
2013年6月30日

ロス・グラシアレス

[アルゼンチン]

vol.10
2013年7月7日
vol.8
2013年6月23日

遠い歳月を旅した氷河が見せる
壮大なクライマックス

■世界遺産登録名/ロス・グラシアレス
 世界中の氷河が温暖化の影響から融解し、どんどん後退していく。そんななかで唯一、成長を続ける氷河がある。ロス・グラシアレス(スペイン語で「氷河」の意味)のペリト・モレノ氷河だ。
 山の頂に積もった雪は、氷結して、数年後に氷河の仲間入りをする。その氷河が山頂から先端部まで移動するのに要する時は約2万年。ペリト・モレノ氷河の先端が流れ込む湖では、そんな氷河が1日に2mずつせり出している。
 そして迎える2万年の旅のクライマックス。対岸から見ると、押し出されて行き場を失った氷壁には無数の亀裂が走り、いつ崩落してもおかしくない状態にある。氷河が崩落していく最後の瞬間をじっと待ち受けていると、ドドーンという落雷のような轟音が響きわたり、氷柱がゆっくりと水中に倒れ込んでいく……。
 ロス・グラシアレスは大型の氷河だけでも50近くある大氷河地帯。クルーズ船に乗り込んでウプサラ氷河やスペガッツィーニ氷河などに接近すれば、展望台とは異なる氷の表情を楽しめる。圧倒的な大きさを誇る氷柱や、ロス・グラシアレス特有の妖艶なブルーに輝く氷塊の細部まで堪能できるはずだ。
富井義夫



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