週刊 世界遺産×地球への讃歌 - 野生動物の聖域 セレンゲティ[タンザニア]

vol.20
2013年9月15日

野生動物の聖域 セレンゲティ

[タンザニア]

vol.21
2013年9月22日
vol.19
2013年9月8日

果てしない平原にこだまする
動物たちの生命のリズム

■世界遺産登録名/セレンゲティ国立公園
 広大なサバンナにライオンやチーター、ゾウ、カバなど60種以上の哺乳動物が棲息する、世界有数の野生の王国。見渡すかぎりの平原には、大型動物だけではなく、バッタや昆虫、カラフルな鳥たちの鳴き声が入り乱れ、昼夜を問わず響き渡る。
 そんなセレンゲティから新芽が芽吹いたばかりのマサイマラの地を目指してヌーの大移動が始まるのは7〜8月頃。その総数は推計150万頭以上。これに20万頭を超えるシマウマも加わる。巨大な群れが崖を駆け下り、列をなして荒ぶる川を渡っていく姿にはすさまじい迫力がある。
 この一大イベントは、捕食者であるライオンやチーター、ハゲワシにとっても千載一遇のチャンスだ。ナイルワニも激流にのまれた子どものヌーを待ち構える。草を求める草食動物と、エサを求めて集まる肉食動物の命のやりとりが行なわれる瞬間である。
 セレンゲティとはスワヒリ語で「果てしない平原」の意味。その名のとおり、動物たちが自らの生命のリズムに従ってどこまでも駆け抜けてゆく、そんな平原をいつの時代も見ていたい。地平線を埋め尽くすヌーの群れを見ながらそう思った。
富井義夫



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