週刊 世界遺産×地球への讃歌 - 小笠原諸島[日本]

vol.31
2013年12月1日

小笠原諸島

[日本]

vol.32
2013年12月8日
vol.30
2013年11月24日

類まれな自然環境に恵まれた
東洋のガラパゴス

■世界遺産登録名/小笠原諸島
 小笠原諸島は日本列島から1000km離れているが、マリアナ諸島からだと約半分の550km。マリアナ諸島が高度な航海術を持っていたミクロネシア人の島であることを考えると、最初に小笠原を訪れたのは彼らではないかという推測も十分、成り立つ話のように思える。ただし確証はない。はっきりとわかっているのは、1669年に漂流していた日本人が流れ着いたこと、江戸時代に初めて島に定住したのは、5人の欧米人と15人の太平洋諸島の人びとだったことである。
 どんな大陸とも陸続きになったことがない小笠原諸島は、貴重な固有種の宝庫だ。たとえばここでしか見られないカタツムリは、島で独自の進化を遂げて多様化し、多くの種に分かれてきたという。さまざまな動植物の進化や生態を観察できる小笠原は東洋のガラパゴスと呼ばれ、世界の注目を集めている。
 周囲の海ではザトウクジラが繁殖し、人懐こいイルカたちが泳ぎ回る。海と陸の豊かな生態系に彩られ、ミクロネシアやポリネシア人を先祖にもつ村人もいる島々。日本では稀有な環境に恵まれた太平洋の孤島がすぐそこにある。
富井義夫



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