週刊 世界遺産×地球への讃歌 - アボリジニの聖地 エアーズロック[オーストラリア]

vol.47
2014年3月23日

アボリジニの聖地 エアーズロック

[オーストラリア]

vol.48
2014年3月30日
vol.46
2014年3月16日

圧倒的な存在感を見せつける
先住民族の聖なる山

■世界遺産登録名/ウルル-カタ・ジュタ国立公園
 ウルルとは、通称エアーズロックと呼ばれる、世界で2番目に大きな一枚岩。この岩を形成しているのは、かつて海底にあった砂岩の層で、数億年前に起こった地殻変動で地表に現れた。そんな古代の巨岩が、朝焼けとともに大地の心臓のごとく赤く浮かび上がる。その姿には強烈な存在感がある。
 はるか昔からこの地に暮らすアボリジニのアナング族の人びとは、ウルルを聖なる山として崇めている。ウルルから30kmほど離れた場所にあるカタ・ジュタ(「多くの頭」の意味)もアボリジニの神話によく登場する場所。大小36個の丸みを帯びた岩石が、角度によってさまざまな奇観を見せてくれる。
 入植者のスポーツハンティングによる虐殺などで人口が1割にまで激減したアボリジニだが、現在は国立公園の土地が返還され、管理運営にも参加している。公園内も、伝説にまつわる地域は非公開とされ、観光客の立入りは禁止。聖地ウルルへの登山の禁止もここ数年の大きな課題だが、自粛を求めるアボリジニの要望がウルルの麓に各国語で掲示される一方で、事実上、観光客の判断にまかせるという曖昧な状態が続いている。
富井義夫



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