週刊 世界遺産×地球への讃歌 - 野生動物の楽園 チトワン国立公園[ネパール]

vol.28
2013年11月10日

野生動物の楽園 チトワン国立公園

[ネパール]

vol.29
2013年11月17日
vol.27
2013年11月3日

希少な大型動物と遭遇できる
ネパールの野生の王国

■世界遺産登録名/チトワン国立公園
 ネパールと聞くとサガルマータに代表される高地の風土を思い浮かべがちだが、南の平野部は標高200m以下の亜熱帯性気候だ。人が隠れる高さまで伸びたエレファントグラスが生い茂り、野生動物が悠々と暮らす平原が広がっている。
 チトワン国立公園はそんな自然環境のなかで珍しい哺乳動物に出会える、野趣あふれるエリア。インドゾウの背に乗って深い木々のあいだを進むと、ゾウ使いが真新しいベンガルタイガーの足跡を教えてくれる。エレファントグラスがばっさり倒れているのは野性のゾウが横たわった跡だろうか。インド以外はここにしか棲息しない一角サイに遭遇するチャンスもある。
 ボートで川をのぼれば、水面を横切る多様な鳥にも出会える。ネパールは世界の鳥類の約10%が棲息する野鳥の天国で、ここだけでも450以上の種が確認されている。川岸に目をやればワニの群れ。ガビアルワニは魚しか食べない希少な種だ。
 翌朝、ホテルの外は深い朝霧が立ち込めていた。小鳥のさえずりが心地よく耳に響いてくる。動物たちが主人公として暮らす世界に一歩、近づけた気がする、そんな得がたい旅になった。
富井義夫



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