週刊 世界遺産×地球への讃歌 - 野生植物の楽園 ケープ植物区[南アフリカ]

vol.22
2013年9月29日

野生植物の楽園 ケープ植物区

[南アフリカ]

vol.23
2013年10月6日
vol.21
2013年9月22日

世界中に改良種が出回る
南アフリカの草花のパラダイス

■世界遺産登録名/ケープ植物区保護地域群
 ガザニア、ゼラニウム、ピンクッション……。日本のフラワーショップで見かけるこうした草花は、もともとケープ植物区由来のもの。オランダなどで改良された品種が輸入されている。ケープ植物区に生育する植物は推定で約9000種。そのうちの6000種はここでしか見られないという草花のパラダイスである。
 喜望峰やテーブルマウンテンで知られるケープ半島一帯は、植物区分でも世界の六大植物区のひとつに数えられている。ほかの植物区に比べると大きさはいちばん小さいが、面積あたりの種の豊富さは世界一。とくに総面積の約半分を占めるフィンボスと呼ばれる潅木地域は非常に豊かな植生を誇る。有名なルイボスティーも、フィンボスに育つ品種から作られるお茶だ。
 フィンボスは、乾燥した夏に山火事が多い。これに対してフィンボスの植物は火事のあとの高温化で初めて種を蒔いたり、発芽したりするのだという。環境に適応した強靭な生命力だ。
 ケープ半島の植物を一堂に集めるのがカーステンボッシュ植物園。日本の植物園とは比較にならない広大な敷地に巨大なプロテアや極楽鳥花が咲き誇り、貴重な固有種を見ることができる。
富井義夫



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