週刊 世界遺産×地球への讃歌 - グレート・バリア・リーフ[オーストラリア]

vol.50
2014年4月13日

グレート・バリア・リーフ

[オーストラリア]

vol.49
2014年4月6日

悠久の時を越えてサンゴが築いた
巨大な海の構築物

■世界遺産登録吊/グレート・バリア・リーフ
 グレート・バリア・リーフは、ダイバーなら知らない人はいない世界最大のサンゴ礁地帯。2000kmにわたってサンゴ礁が連なり、海域面積は瀬戸内海の15倍と、数ある自然遺産のなかでも桁違いの大きさを誇る。20あまりの島がリゾートとして開発され、世界中からダイバーや観光客がやってくる。
 海中を彩るサンゴは一見、植物のように見えるが、じつは動物の仲間。夜になると触手をなびかせ、プランクトンや小エビを捕まえて栄養を摂取している。サンゴの成長の度合いは1年にわずか1.5cmほど。グレート・バリア・リーフは、そんな生物が果てしない時をかけて築きあげた巨大な構築物だ。サンゴの砦に守られた内側の海は、多くの生物の棲み処となっていて、複雑な食物連鎖をもつ海洋世界が生まれている。
 世界でもトップクラスの美しさを誇るグレート・バリア・リーフだが、近年は、サンゴが白くなりやがて広範囲にわたって死滅していく白化現象が深刻な問題となっている。このまま海面温度の上昇が続けば白化現象に拍車がかかり、豊かな海洋世界が失われてしまうだろう。同じことが世界中の海で懸念されている。
富井義夫



vol.49
2014年4月6日