週刊 世界遺産×地球への讃歌 - オリンピック国立公園[アメリカ合衆国]

vol.11
2013年7月14日

オリンピック国立公園

[アメリカ合衆国]

vol.12
2013年7月21日
vol.10
2013年7月7日

静かな時のなかで熟成された
幻想的な太古の森

■世界遺産登録名/オリンピック国立公園
 100mを超える巨木が緑の苔をまとい、寄生植物が無数のカーテンとなって垂れ下がる。土と樹木の匂いに満ちた幻想的なエリアが、この公園最大の見どころである。
 北半球では数少ない温帯雨林(レインフォレスト)がその要因。温帯雨林というのは聞き慣れない言葉だが、熱帯雨林が年間を通じて激しい雨に見舞われて気温も高温でほぼ一定なのに対し、ここの雨は冬場の半年間にまとめて降り、気温も20度前後と温暖。朝晩の温度差もあるし、乾燥した夏は濃霧に包まれる。そんな珍しい気候のなかで静かに熟成されてできあがった森である。
 それだけではない。特異な気象条件から、氷河を頂く山並みや手つかずの海岸線など多様な自然が同居しているのがこの公園のすごいところ。アルペンムードに満ちた山岳の景観、奇岩がそそり立つビーチに沈む美しい夕陽、温泉や静かな湖畔に抜けるレインフォレストまで、山・海・森のすべてが揃った場所だ。
 公園はシアトルからフェリーを使って車で3時間ほど。シアトルに行く機会があれば、足をのばしてみてはどうだろう。バリエーションに富んだ大自然の景観がすぐそばにある。
富井義夫



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