No.39 ヴァル・ディ・ノート後期のバロック様式の町々(シチリア島南東部)〔イタリア〕|週刊 世界遺産×富井義夫 - 最新ヨーロッパの人気世界遺産めぐり

No.39
2015年1月11日

〔イタリア〕

ヴァル・ディ・ノート後期のバロック様式の町々(シチリア島南東部)

Late Baroque Towns of the Val di Noto

 1693年にシチリア島南東部を襲った大地震は10万人近い死者を出し、いくつかの町が壊滅状態に陥った。そこから立ち直るための町の復興事業に、当時、ヨーロッパで流行していたバロック様式の建築が取り入れられた。復興に50年ほどかかったが、シチリアの名もない田舎の町は、ローマのような最先端の建築が立ち並ぶ町に生まれ変わった。当時としてはセンセーショナルな出来事だったに違いない。
 復興を遂げた8つの町は、かつてのシチリアの行政区分で「ヴァル・ディ・ノート」と呼ばれている。装飾を施された瀟洒なバルコニーから教会の円柱の彫刻に至るまで、統一された様式美は見事。バロックの迷宮をさまようような街歩きが楽しめる。
富井義夫




【所在地】
イタリア南部、シチリア島南東部にある8つの町が登録対象。なかでも旧市街の近くに建設されたノートの市街は注目に値する。

【アクセス】
シチリアの州都、パレルモのファルコーネ=ボルセリーノ空港からパレルモ中央駅まで列車で50分、同駅からカターニアまで快速列車で約2時間45分。カターニアからそれぞれの町へバスの便がある。