Warning: file_get_contents(http://graph.facebook.com/http%3A%2F%2Fwww.tomiiyoshio.com%2Feu%2F7494): failed to open stream: HTTP request failed! HTTP/1.1 403 Forbidden in /home/sites/heteml/users/s/h/a/shashinkoubou/web/tomiiyoshio/blog_eu.php on line 173

No.28 ヴァッハウ溪谷〔オーストリア〕|週刊 世界遺産×富井義夫 - 最新ヨーロッパの人気世界遺産めぐり

No.28
2014年10月26日

〔オーストリア〕

ヴァッハウ溪谷

Wachau Cultural Landscape

 ウィーンから電車でわずか1時間のところに、ドナウ川でもっとも美しいと讃えられる渓谷がある。川に沿った山の斜面にはぶどう畑の緑が広がり、古城や修道院、中世を偲ばせる小さな町が点在していて、絵葉書のような景観が広がっている。
 ここでは、船上から景色を楽しむのがオーソドックスなやり方だ。観光の拠点となるメルクの町から終点のクレムスまで遊覧船が出ていて、途中いくつかのポイントにも立ち寄ってくれる。
 クルージングの前日、メルクにある古い修道院を訪ねてみたのだが、ここでは「修道院=清貧質素」という概念を見事に打ち砕かれてしまった。華麗な天井画や金箔をふんだんに使った付属教会は、とにかく絢爛豪華としか言いようがないのだ。中世の原稿や古書で埋め尽くされた図書館にも独特の空気が充満していて、修道院の奥深さを感じ取れる。
 さて、遊覧船に乗り込んで最初の停泊地はシュピッツという町。早々と船を降りる乗客もいる。このあたりは白ワインの雄といわれるリーズリンク種の産地として世界的に有名な地域。おいしいワインと食事でも愉しむのだろうか。
 川下りが終盤に差しかかったころ、ひときわ目立つコバルトブルーの教会が見えてきた。デュルンシュタインの町だ。背後の山の上には廃城のシルエットが浮かぶ。この町で下船して、町の古い小路を歩こうという観光客も多い。
 デュルンシュタインを散策したら次の船に乗り込むのもよし、鉄道でクレムスの町まで行き、そのままウィーンへ向かうのもよし。自分だけの旅のスケジュールを組んで、ドナウの詩情を心ゆくまで堪能する。そんな旅をお勧めしたい。
富井義夫




【所在地】
オーストリア北部、ニーダーエスタライヒ州に属し、メルクからクレムスに至る約35kmのドナウ川の流域がヴァッハウ渓谷と呼ばれている。

【アクセス】
ウィーンのフランツ・ヨーゼフ駅からクレムスまでは列車で約1時間。ウィーン西駅からメルクまでは快速列車で約1時間15分。メルク・クレムス間は船で2〜3時間。