No.50 シギショアラ歴史地区〔ルーマニア〕|週刊 世界遺産×富井義夫 - 最新ヨーロッパの人気世界遺産めぐり

No.50
2015年3月29日

〔ルーマニア〕

シギショアラ歴史地区

Historic Centre of Sighisoara

 小さな田舎の駅を降りて、てくてく歩いていくと、周囲の街並みがどんどん古びたものになってゆく。そして、曲がりくねった階段と坂道を登り切ったところに、シギショアラの町のシンボルである古い時計台が現れる。
 シギショアラはトランシルヴァニア地方の小高い丘の上にある小さな要塞都市。その昔、ハンガリー王の支配下でドイツ人が入植して町を築いた。ドイツ人のギルドが造った当時の物見やぐらが残り、シェースブルクというドイツ名でも呼ばれている。ドラキュラ伯爵のモデルになったヴラド3世が生まれた町でもある。
 シギショアラには中世そのものの素朴な雰囲気が濃密に漂う。ありのままに古い町とはこういう町をいうのだろう。観光地化の波が感じられない、貴重な町である。
富井義夫




【所在地】
ルーマニア北西部、ムレシュ県に属し、トランシルヴァニア地方の中央部に位置する。

【アクセス】
ルーマニアの首都、ブカレスト駅から列車で約5時間30分。