No.31 キージ島の木造教会と集落〔ロシア〕|週刊 世界遺産×富井義夫 - 最新ヨーロッパの人気世界遺産めぐり

No.31
2014年11月16日

〔ロシア〕

キージ島の木造教会と集落

Kizhi Pogost

 キージ島はロシア連邦カレリア共和国の湖に浮かぶ島。保存が望まれる貴重な木造建物群が、1970年代にロシア全土からこの島に移築された。
 高速艇で湖面を行くと、玉ねぎ型の円蓋が重なり合った不思議な形をした教会が見えてくる。その1つが1714年に建造されたプレオブラジェーンスカヤ聖堂。銀色に輝く屋根はポプラ材を削った木片で葺かれている。
 驚くのは、高さ37mの巨大聖堂が、釘を1本も使わない完全な木工建築の手法で建てられていること。さらに設計図も引かずに、手斧だけで建設されたというのだから、職人たちの建築技術は神技に近い。
 奇跡の建造物だが、あまりに複雑な構造のため建設当時と同レベルの修復が難しいという問題も抱えている。
富井義夫




【所在地】
ロシア北西部、カレリア共和国のオネガ湖上に浮かぶキージ島には、木造教会とロシアの伝統的な木造建築物が保存されている。

【アクセス】
サンクト・ペテルブルクからペトロザヴォーツクまで夜行列車で約8時間、そこからキージ島まで船で約1時間30分。