No.14 エディンバラの旧市街と新市街〔イギリス〕|週刊 世界遺産×富井義夫 - 最新ヨーロッパの人気世界遺産めぐり

No.14
2014年7月20日

〔イギリス〕

エディンバラの旧市街と新市街

Old and New Towns of Edinburgh

 現在のイギリスは、スコットランド、イングランド、ウェールズ、北アイルランドの4つが「連合」して構成されている。そのうちのスコットランドの首都がエディンバラだ。
 この町を2度目に訪れたとき、ふだんはあまり利用することのない観光バスに乗ってエディンバラ城に向かったことがあった。乗り降り自由で、2階席の屋根がないオープントップ・バスである。日ごろ目にしない高さから見る町の様子は新鮮だったし、観光だけならとても便利な足だなと思ったものだ。
 さて、エディンバラ城だが、切り立つ岩山の上に建っていて、無骨な外観は城というより要塞に近い。事実、城は昔から軍事的な中心地。現在でもセレモニー用とはいえれっきとした部隊が駐留している。
 この城の東に、英国王家がエディンバラ滞在時に利用する宮殿がある。エディンバラ城とこの宮殿を結ぶ長さ1マイルの通りは「ロイヤル・マイル」と呼ばれる。両脇に16〜17世紀の建造物が立ち並ぶ町いちばんの目抜き通りだ。
 ロイヤル・マイルは一本道だが、次第に下り勾配になり、途中で名前が変わる。ハイ・ストリートはロイヤル・マイルのなかでも賑やかな場所。路上に立つバグパイプ奏者の背後に、ビールやスコットランド料理が味わえるパブや土産物屋が軒を連ねている。
 朝の散歩がしたいときは、カールトン・ヒルをお薦めしたい。ここはエディンバラ市街を一望に見渡せる絶好の場所。丘から見る景色は格別だ。
 プリンセス通りの左側一帯には新市街が広がる。ただし新市街といっても200年前の町だ。ひと口に「歴史のある古い町」といっても、当然、年代によって街並みは異なる。エディンバラは新旧両市街を歩くことでその違いを直接、体験できる場所だ。
 旧市街から新市街へと回っていた昼下がり、エディンバラ城から大砲の音が聞こえてきた。「ワン・オクロック・ガン」と呼ばれる午後1時の時報砲だ。重厚な要塞都市に往時をしのぶ空砲が響く。エディンバラはスコットランド魂が宿る町だ……なぜかそんな思いが心のなかをよぎった。
富井義夫




アクセス:エディンバラの旧市街と新市街〔イギリス〕 【所在地】
スコットランドのローランド(南部)に位置し、東岸にあるスコットランドの首都。エディンバラ城に代表される旧市街と、シャーロット広場を中心に区画整理された街並みが美しい新市街とで構成されている。

【アクセス】
ロンドン・ヒースローまたはガトウィック空港から飛行機で約1時間、空港から市内までバスで約25分。またはロンドン、キングス・クロス駅からエディンバラ・ウェーヴァリー駅まで特急列車で約4時間30分。