vol.50
2013年3月10日

銀採掘の夢のあとポトシ市街

[ボリビア]

vol.51
2013年3月17日
vol.49
2013年3月3日
西欧の植民地政策のもと
銀に踊らされた巨大都市
■世界遺産登録名/ポトシ市街
 サンフランシスコの撮影を終えて、標高4070メートルのポトシにやってきた。海抜ゼロメートル地帯からいきなり富士山より高い場所にやってきたことになる。高山病に対する備えは必須だ。
 これほどの高地に街ができたのは、世界屈指の銀山(セロ・リコ)が見つかったため。それ以来、人が群がり、建物が建設され、十七世紀初頭にはパリやローマをしのぐ巨大都市になっていた。
 スペインは自国の通貨もポトシの街で製造していた。当時の造幣局が博物館として残っていて、門を入ると、旧国立造幣局のシンボル的な存在といわれる大きな顔が出迎えてくれる(顔の由来には諸説があり、定かではない)。
 コロニアルなたたずまいが残る市街地を歩いてみたが、とにかく教会が多い。その路地をアルパカの毛で編んだ民族衣装をはおった人びとが歩いている。西欧と先住民の文化がよく溶け合った風情だ。
 しかし当然ながら潤ったのは西欧だけで、銀の採掘に駆り出された先住民と奴隷800万人が犠牲になったといわれる。「新大陸」における過酷な歴史は、当時のスペイン人修道士が記した『インディアスの破壊における簡潔な報告』(岩波文庫)などに詳しい。




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