vol.19
2012年8月5日

サナア旧市街

[イエメン]

vol.20
2012年8月12日
vol.18
2012年7月29日
世界最古の街に浮かびあがる
アラビアンナイトの世界
■世界遺産登録名/サナア旧市街
 世界最古の街といわれるサナアはイエメンの首都だが、欧米諸国の首都よりよっぽど治安はいいし、人びとは親切だ。外務省の渡航情報ではいつも注意勧告が出されているが不思議でしょうがない。
 ホテルに荷物を降ろし、2000年以上前に開かれたというスーク(市場)に足を運んでみた。スークは細い路地が複雑に交差しているのだが、迷宮のような界隈を彷徨い歩くうちに、イスラム文化の濃密な世界に少しずつ溶け込んでいく自分がわかる。路地には衣服を吊るした露店やスープにするという干しぶどうを売る店などが軒を連ねる。バイクと荷車の喧騒、ラジカセから流れるアラブ音楽、香辛料の匂いなどが渾然一体となって五感に迫ってくる。
 街の建物の大半が築四、500年は経つというのも驚きだ(1000年を超える建物もある!)。喧騒が聞こえなくなり、建物に灯りがともると、異文化を強烈に感じさせるアラビアンナイトの世界が現れる。
 夜明け前、ホテルの屋上から幻想的な街を撮影した。暗闇に包まれた街から厳かなコーランの祈りが響いてきて、シャッターを押す指が一瞬、止まる。気さくな人びと、活気に溢れていた市場、数百年も変わらぬ家並み。いつまでも残ってほしい、生きた遺産だ。




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