vol.36
2012年12月2日

雲崗石窟

[中国]

vol.37
2012年12月9日
vol.35
2012年11月25日
断崖の岩をくりぬいて造られた
中国仏教美術の傑作
■世界遺産登録名/雲崗石窟
   主要な石窟が53カ所、仏像を納める龕は252。大小五万体を超える仏像が残る、中国華北最大の石窟寺院跡である。
 その大部分が、5〜6世紀にかけての百年にも満たない期間に彫られたものだというから驚く。なかでも初期の傑作といわれるのが、僧・曇曜の指揮で造られた曇曜五窟。とくに仏像が屋外に露出している第20窟は規模が壮大で、雲崗石窟のシンボル的な存在だ。
 肩幅が広く、筋のとおった目鼻だち。遠くを見据えるような強い眼差しをした巨大な釈迦牟尼仏像の容貌は、北魏の開祖・道武帝をモデルにしている。彫刻技法の面でも、インドやペルシャから伝わった仏教美術が中国で開花する過程がみてとれる貴重な仏像だ。
 第3窟は内部の高さが25メートルにもおよぶ雲崗石窟最大のもの。未完成のまま終わっているためどことなくがらんとした石窟だが、穏やかな外光が差し込むと、柔和な表情をした本尊がなんともいえない美しさをみせてくれる。
 巨大な仏像だけでなく、ミニチュアのもの、彩色を施されたレリーフなど、雲崗石窟は石刻品の宝庫。仏教美術に興味があれば一度、訪ねてみてほしい。多彩な世界を心ゆくまで堪能できるはずだ。




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