vol.23
2012年9月2日

ラリベラの岩窟教会群

[エチオピア]

vol.24
2012年9月9日
vol.22
2012年8月26日
一枚岩をくり抜いて築かれた
11棟の異型のキリスト教会
■世界遺産登録名/ラリベラの岩窟教会群
 宗教建築はさまざまなものを見てきたつもりだったが、エチオピア正教の聖地ラリベラにあるキリスト教会を見て唖然とした。巨大な一枚岩を地下に向かって掘り下げて教会を拵えているのだ。礼拝堂も、その内部をそっくり、くり抜いて造られている。
 一枚岩を彫ったのだから当然、継ぎ目はない。いうなれば、ひとつの巨大な彫刻作品。800年前、簡単な道具だけでこれだけの建造物を彫り上げた労苦はどれほどのものだったか……。
 そんな教会が全部で11。なかでも聖ギョルギス教会は上から見ると正十字型になるよう設計されている。教会へ入るには、地上から坂道を下って、真っ暗な地下道を行かなければならない。教会のあいだを結ぶ道も複雑に入り組んでいて、しかも地下の岩盤のあいだを抜けているため風景は皆無。世界中を旅してきたが、ほんとうに迷子になりそうだと思ったのはこのときが初めてだった。
 エチオピアの国民の半数が信仰しているのは、4世紀にエジプトから伝わったコプト派と呼ばれる古いキリスト教。その聖地で信者は白装束に身を包み、灯をともして聖書を読み、祈りを捧げている。800年前から変わらぬ信仰の姿には心うたれるものがあった。




vol.24
2012年9月9日
vol.22
2012年8月26日