vol.1
2012年4月1日

ガンメルスタードの教会街

[スウェーデン]

vol.2
2012年4月8日
教会を取り巻くように建てられた
遠来の信徒のための宿泊施設
■世界遺産登録名/ルーレオーのガンメルスタードの教会街
 パンタグラフからあがる火花に樹氷の影が浮かび上がる。車窓から見る北欧の冬景色はなんとも幻想的だ。ルーレオー駅で下車し、バスに乗り換えて15分、ようやくガンメルスタードに到着した。
 ガンメルスタードは、石造りの古いキリスト教会を中心に、周囲に424軒の小さな木造家屋が密集するほんとうに小さな街だ。この家屋は遠方からやってくる信徒のための簡易宿泊施設で、15世紀頃に建てられたものだという。煙突が突き出ただけの質素な滞在施設と一軒の教会からなる独特の集落構造をもった街が、そっくり残されていることに静かな感動を覚えた。
 日曜日の礼拝に泊りがけでやってきた人たちは、礼拝後、ここに落ち着き、火を焚き、食事をしただろう。遠くから集まった者同士、あるいは家族で、何を語らい、どんな夢を見たのだろうか……。
 北欧の冬の太陽は低く、夜は気温も落ちる。夜空にオーロラでも見えればいいのだが、こればかりはどこにでも現れるものではないし、ガンメルスタードもその確率は低いと聞いていた。ところがこの日、静まり返った教会街をオーロラが優しく包んだのだ。わたしはこの巡り合わせに感謝しながらシャッターを切った。




vol.2
2012年4月8日