vol.51
2013年3月17日

タイ-カンボジア国境紛争

[カンボジア]

vol.52
2013年3月24日
vol.50
2013年3月10日
世界遺産登録が紛争を引き起こした
国境地帯の山岳寺院
■世界遺産登録名/プレア・ヴィヘア寺院
 プレア・ヴィヘア寺院は、タイとカンボジアのちょうど国境地帯に位置するクメール王朝のヒンドゥー教寺院。修復作業が行なわれていないため建物は一見、朽ち果てているようにみえるが、奥地にあったことから遺構としての状態は悪くはなく、2階建ての石の楼門や神々のレリーフから当時の壮大なスケールがうかがわれる。広大な平原を見下ろす断崖の上に建つことから「幻の山岳寺院」などともいわれる、自然との一体感が美しい遺跡である。
 問題は、プレア・ヴィヘア寺院の世界遺産登録が、タイとカンボジアのあいだでくすぶり続けていた国境線問題に火をつけ、武力衝突を引き起こしてしまったことだ。2008年のカンボジアによる世界遺産登録後、寺院の領有権をめぐって銃撃戦が発生。2011年2月にも周辺の国境未画定地域で両国が連日交戦し、双方に多数の死傷者が出ている。
 どこの国の場合でもそうだが、領有権問題には長い歴史の背景が存在するし、そのときどきの政治や国情にも左右される。解決は容易ではないかもしれないが、紛争が終結して両国の人びとがなごやかに参拝できる日がくることを信じたい。




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