vol.10
2012年6月3日

アルタミラの洞窟画

[スペイン]

vol.11
2012年6月10日
vol.9
2012年5月27日
氷河期にクロマニョン人が描いた
人類の創造の原初を示す傑作
■世界遺産登録名/アルタミラ洞窟と北スペインの旧石器時代の洞窟画
 黒い線で輪郭を引き、獣の脂や木炭、赤色の成分を含んだ鉱物質の粘土などを使って彩色された野牛や鹿の絵は、岩のでこぼこを巧みに利用し、立体感まで表現されている。
 この洞窟画が描かれたのは、およそ紀元前1万8千〜紀元前1万年前。千数百年前の眠りから目覚めた日本の高松塚などの古墳壁画と比べても、その歳月、保存状態は奇跡に等しい。ユネスコは「人類の創造的才能を表現する傑作」という認定基準を当てているが、まさに人類の創造の原初を示す文化遺産の傑作だ。
 紀元前1万年あたりはクロマニョン人の時代で、もっとも氷河が発達した最終氷河期の前後といわれる。そんな時期に真っ暗な酸素も少ない洞窟のなかで、クロマニョン人の画家が黙々とこれらの絵を描いている姿を想像してみてほしい。人類の先達の驚異的な力に脱帽させられるはずだ。
 アルタミラの洞窟画を発見したのはアマチュアの考古学研究家とその娘。12歳の娘が「お父さん、牛の絵があるよ!」と叫んだという逸話が残っている。しかし当時は旧石器時代の壁画がまったく知られていなかったため、学界からは捏造扱いされたという。




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