vol.12
2012年6月17日

ガウディの作品群

[スペイン]

vol.13
2012年6月24日
vol.11
2012年6月10日
着工から100年余り。悠久の時をかけて
建設が進む、歴史的な建造物
■世界遺産登録名/アントニ・ガウディの作品群
 サグラダ・ファミリア駅の地下鉄の出口をでた瞬間、その存在感に鷲掴みにされてしまった。何本もの尖塔が天を突き、壁面にはリアルな装飾が一面に施されている。市街地の真ん中でこれだけの威容を放っている建物は、まずほかではお目にかかれない。
 ガウディが、図面を引かず、模型によって建築に着手したのは有名な話だが、そのため彼の遺志を継いだ建築家は乏しい資料を前に熟考を重ね、時間をかけてサグラダ・ファミリアの建造に取り組んできた。その工事は着工から100年以上が過ぎた今も続けられている。
 そうなると、自分が生きているあいだに完成した姿を見ることができるのだろうかなどと物思いに耽ってしまうのだが、落ち着いて考えてみれば、完成形だけがすべてではないだろうし、脈々と受け継がれている人びとの取り組みこそ、かけがえのないものではないか、ということに思い至った。そもそも、これほどの歴史的建造物の建設現場に立ち会えるなんて幸運なことではないか。
 わたしたちはあっという間に完成してしまう建物に慣れきっているが、人間が本来もっている、ゆったりとした時の歩みをもっと大切に思うべきではないのか。そんなことまで感じさせられる建物だ。




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