vol.34
2012年11月18日

カジュラーホの建造物群

[インド]

vol.35
2012年11月25日
vol.33
2012年11月11日
大胆な構図のミトゥナ像が美しい
ヒンドゥー教の壁面彫刻
■世界遺産登録名/カジュラーホの建造物群
 初めてカジュラーホの壁面彫刻を見たときは非常に驚かされた。豊満な乳房をもつ女性の美しい姿態の彫刻や、極めて写実的に描かれたミトゥナ像(男女混合像)が寺院の壁面を覆い、明るい日差しの下で大胆なエロティズムを放っている。ほかのヒンドゥー教寺院でもミトゥナ像を見たが、ここの彫刻の迫力は群を抜いている。
 ヒンドゥー教では、シヴァ神のリンガ(抽象化された男性器)がヨーニ(女性器の象徴)の台座の上に立てられ、ともにご神体として祀られていることもインドを訪れて初めて知った。
 ヒンドゥー教では寺院は「神の棲家」だが、神々はときに引越しをするため、引越後に空き家となった寺院は単なる建物とみなされるという。カジュラーホの西側の寺院群のなかで唯一、いまも神が棲まう寺院であるマータンゲシュワラ寺院には、直径6メートル余りのヨーニの上に巨大なシヴァリンガが安置され、額に赤い印をつけてもらった参拝者が熱心な祈りを捧げていた。
 こうした教えの根源にあるのは、あふれ出る生命感だろうか。人びとの真摯な祈りの姿をみて、生命の源であるリンガとヨーニを祀るのはごく自然なことだ、と気づかされた。




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