vol.32
2012年11月4日

アンコール

[カンボジア]

vol.33
2012年11月11日
vol.31
2012年10月28日
広大なスケールの土地に
遺跡が点在する文化遺産の宝庫
■世界遺産登録名/アンコール
 東京23区に匹敵するエリアに、クメール王国の歴代の王はそれぞれ独自の建造物を造ってきた。その間、およそ600年。現在は30ほどの遺跡が点在する、スケールの大きな一大遺跡地帯だ。
 そのうちの1つがアンコール・ワット(「大きな寺院」の意味)。最初に訪れたのは1995年だったが、建物のなかはポルポト派の兵士たちが煮炊きした炎の跡が残っていて無惨なものだった。しかし、それでもアジア最大の石造寺院は美しいシルエットをみせていた。色味の消えたモノトーンの寺院が醸し出す幽玄な世界に魅入られて、時が経つのも忘れ、たたずんでいたことを思いだす。
 アンコール・トム(「大きな町」の意味)では、多くの「顔」の出迎えを受けた。石塔の四面に彫られた観世音菩薩の尊顔である。その微笑みには柔和な表情ともちがう独特の雰囲気がある。
 ほかにも、アンコール発祥の地プノン・クレーン遺跡の川底に刻まれているヴィシュヌ神、タ・プローム遺跡の祠堂に絡みついた巨大なガジュマルの気根など、目を見張るような光景がみられる。壮大なスケール、筆舌しがたい美しさ、建造物の多様さなど、わたしがアジアでいちばん衝撃を受けた場所はここである。




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